小脳と社会性

こんにちは

総合整体FUJIの藤原です。

 

今日のテーマは

小脳と社会性について

 

小脳は感覚統合、バランス、筋肉の緊張コントロールに必要不可欠です。

しかし近年、社会性のような高度な認知機能にも大きく関与していることがわかっています。

実験用のマウス(ネズミ)によると小脳の中のドーパミンは、社会的行動を制御するということがわかっている。

つまり、自閉症(ASD)の診断決定にこの小脳内のドーパミンが大きな役割を担えるかもしれない。

そのためお子様の施術時でも小脳へのアプローチは非常に重要視しております。

ここを活性化することにより、落ち着きを獲得したり、周囲の状況を確認できる能力を獲得しやすくなります。

 

 

ドーパミン繋がりで言うと、青斑核(せいはんかく)という部位もとても重要。

青斑核とは脳幹にある神経の核(神経の塊みたいなもの)で、ドーパミンを放出する。

ここの活動が注意力をコントロールすることに大きな影響を及ぼしていることがわかっています。

注意力散漫なお子さん、ADHDなどの多動性・衝動性が強いお子さんには、この青斑核へのアプローチも重要なことがあります。

乳幼児期の授乳が大事なのも、授乳がこのドーパミンを刺激するからです。

授乳経験の少なさが社会性や注意力散漫さや多動性の要因の一つになる可能性があります。

ドーパミン!恐るべし!!

青斑核から海馬に放出されるドーパミンは、空間学習や空間記憶を促進するという報告もあり、青斑核を刺激するということは色々メリットありです。

※空間学習・記憶とは、どこに物を置いたか?を長期間記憶できる能力のこと(あのハサミどこー?あの服どこー?とばかり言ってる人は青斑核の活動不足??)

小脳(オレンジ色)と青斑核(青丸部)
LC→青斑核、ここからドーパミンが放出し、様々な部位に刺激を与えます。 小脳(CB)にも ドーパミンが流れているのがわかります。

 

 

また社会行動には内側前頭前野と後部帯状回が関与しています。

この2箇所の連結が自閉症のお子さんは弱いため、社会行動に問題が生じてしまいます。

この連結を強めるように施術を行うことで集中力を高め、他者に対する関心を増やすことが可能になります。

※帯状回は、攻撃的な行動を制御、コミュニケーション、言語表出、行動決定などを司っています

内側前頭前野(紫色部位)
後部帯状回:緑色部位