発達障害・自閉症とGABAについて

こんにちは

総合整体FUJIの藤原です。

今日のテーマは

発達障害・自閉症とGABAについて

 

発達障害、自閉症が

胎児期からの遺伝子と環境の相互作用によって生じている

ということは多くの文献によって示唆されています。

 

第二次世界大戦後の生後コホート研究によると

 

心臓病や生活習慣病・認知症、自閉症が

 

妊娠中の母体の栄養障害

 

によって引き起こされることが明らかになっています。

 

今回のブログでは

ホルモンレベルで

発達障害・自閉症児にどういうことが起きているか

についてをホルモン制御に関わるアミノ酸である

GABA

に焦点を当てて書いていきます。

 

まずは

GABAとは何か?

γアミノ酪酸のこと

 

高等動物では

抑制性の神経伝達物質といて機能しています。

更に難しく言うと

脳や脊髄で精神を安定させる抑制性の神経伝達物質で

交感神経の働きを抑制します。

 

簡単に言うと

GABAは興奮した神経のブレーキ役です。

逆に

抑制役のGABAと反対に

興奮役のドーパミン・アドレナリンという神経伝達物質は

アクセル役になります。

 

補足情報が長くなりましたが、本題に戻ると

 

このGABAが

出産時に重要な働きを担います。

 

分娩時には

赤ちゃんを外に出すため母体の子宮は収縮します。

その収縮を引き起こすホルモンが

オキシトシンです。

 

このオキシトシン(母体)は

(胎児の)GABAの機能に影響を与える

重要なスイッチ

となります。

 

GABAは胎児の脳神経では、

通常の抑制性の働きではなく

神経を興奮させる役割を担います

 

しかし、分娩時には

子宮収縮の際に放出されるオキシトシンの作用により

GABAは神経を沈静化させ

 

傷つきやすい胎児の脳を保護する

役割をします。

 

このオキシトシンによる

GABA機能変換スイッチに異常が起きていると

分娩時も脳神経が

GABAにより活性化されたままになり

脳を保護する役割を果たすことができなくなる。

 

まとめると、

GABAだけ働いている状態だと

胎児の神経細胞を活性化させるが

分娩時、母体のオキシトシンによるスイッチが働いていると

GABAが神経細胞を沈静化し、胎児の脳を保護する。

この機能が何かしらの原因で働かないために

脳にダメージが加わり

原始反射の残存や、それ以外の成長の阻害

になっていると推測されます。

 

基本的に

よっぽど母体に問題がない限り分娩時に子宮は

収縮するはずです。

つまり、母体からオキシトシンは出ている。

問題は

そのオキシトシン(母体)が

胎児のGABAに影響を与えれなかったこと。

 

胎児のGABAに何かしらの問題があったか

母体のオキシトシンに問題があり

胎児のGABAに影響を与えることが出来なかった

と考えれます。

 

また、ある研究によると

自閉症者で

GABA濃度が低ければ低いほど

全身運動スキルが低いということがわかっています。

 

これらの情報から

何かしらGABAは

子供の脳の発達に大きな影響を及ぼしている

と考えられます。

 

仮に

発達障害や自閉症の方はGABA濃度が低い

という事実が確定だとすると

一般的には

身体にストレスがかかった状態が長引くと

そのストレスを抑制しようとGABAが働き続け

挙句の果てにGABA不足になり、問題が出てしまいますが

 

発達障害・自閉症の方は

最初からGABA不足なので

ストレスがかかっていようが、なかろうが

神経を抑制・ブレーキをかけることができません。

 

そうすると

興奮役のドーパミン達が暴れまくってしまう状況に陥りやすい。

 

そのため、発達障害や自閉症のお子さんは

一度興奮すると抑制が効きにくい方が多いのではないかと

考えています。

 

では、どうすれば良いのか?

 

まずは、淡蒼球とGABAの関係を理解しましょう。

淡蒼球とは脳の一部の名称

淡蒼球は

意思決定や運動機能

を司りますが

 

GABAによって作動

します。

 

つまり、GABA不足になっていると

意思決定や運動機能の働きが出来なくなります。

 

濃い青色で記載のGlobus Pallidus:淡蒼球

 

また、視床下核という場所も

淡蒼球と同じくGABAにより作動し

運動を行う際の微細な動きを担っています

subthalamic nucleus:視床下核

脳の淡蒼球や視床下核という場所は

意思決定や運動機能に大きな役割を担う場所ですが

GABAが必要不可欠なのです!

 

しかし

発達障害や自閉症のお子さんは

GABAが濃度が低い可能性があるため

淡蒼球や視床下核が働きにくい。

 

私がお子さんの脳の施術時に

眉間の辺りをよく触るのも

これら(淡蒼球・視床下核など)のツボ(のようなもの)を

刺激しているからです。

 

施術や

ペアレンタルケア(親御さんによるご自宅ケア指導)により

GABAのバランスを取り

リラックスしやすい脳内状況を作っていきます。

 

継続的に関わることで

施術中じっとできなかったお子さんが

リラックスして受けてくれるようになるのですが

これも理由としては

GABA濃度が改善してきて

きちんと興奮した神経を抑制することが出来るよう

になってきたと考えています。

 

 

総合整体FUJIでは

原始反射統合アプローチ

ビジョン知育

といったお子さんの成長を促進する施術から

ロルフィングという

身体の不調を調える施術などを行っております。

 

本も出版しております!

次の生き方VOL.2 自然に寄り添う人たち

 

外部リンク

京都嵯峨嵐山にある平成院(子供向け書道教室)

MUSUBIBA(人と人を結ぶ場)