腸内フローラと自閉スペクトラムについて

総合整体FUJIの藤原です。

今日のテーマは

 

腸内フローラと自閉スペクトラムについて

 

腸内フローラはストレス応答や腸のバリア機能において重要な役割を果たします。

 

腸内フローラとは、大腸・小腸などに生息している様々な細菌のこと。

 

それら細菌が密集している様子がお花畑のように見えるので

 

腸内フローラ(花畑)と呼ばれています。

 

腸内フローラは、免疫力を維持して身体を守ったり、消化できない食べ物を身体に良い物質に作り変えたりします。

 

近年、腸内フローラは、「脳腸相関」として精神神経疾患の病態解明において注目されており、研究が進んでいます。

 

腸内フローラと自閉スペクトラム症との関連についても言われているので、このブログでお伝えしていきます。

 

発達障害、自閉症、それらによる引きこもりは、

社会的(家庭的)ストレスがより症状を強めたり、その後の経過に影響を及ぼしていることが多いです。

 

お子様の施術を多く担わせて頂いていると

時として原始反射の問題に重ねて家庭内での要因が更に引き金となり、症状をややこしくしていることが少なくありません。

 

というか、結構多いです。

あるあるネタ。

 

家庭内要因のややこしいところは

それは親自身がまさか自分がストレス要因になっていると思ってもいないので、持続的・半永久的にその要因は消えないという点にあります。

 

要は、ストレスが慢性化します。

 

大人で例えると、嫌いな上司(なかなかすぐに辞めそうにもない)と常に関わらざるをえない職場環境にいるみたいな・・・

 

では、そういったストレスを受けると身体の中に何が起きるのでしょうか?

 

ストレスを受けると視床下部ー下垂体ー副腎系(HPA軸)、自律神経系が働きます。

 

ストレスが慢性化すると、HPA軸が過剰に働いてしまいます。

 

例えば、うつ病が酷い時、このHPAは高値を示し、うつ病が治ってくると正常値に戻ってきます。

 

HPAが過剰に働いてしまう状態が長引くと(慢性ストレス)

脳内の神経可塑性に重要な役割を果たすBDNF(脳神経の栄養素みたいなもの。過去ブログあり)の機能が低下し、脳が傷害されてしまいます。

※脳内の神経可塑性とは、脳のある一部分の神経が様々な理由で使えていなくとも、正常な他の神経がその部分の役割を担う機能のこと。

 

つまり、何が言いたいかというと

家庭内要因がお子さんにとってストレスになっている場合

脳神経の成長や場合によっては回復などが上手くいかないのです。

 

時間だけ無駄に過ぎて、脳神経の成長効率が悪い状態になるということ。

 

 

話を腸内細菌に戻します。

実験では、無菌のマウスは通常飼育で育てられたマウスに比べて、海馬や前頭葉でのBDNFの機能が低下するということがわかっています。※BDNFについては過去ブログ参照→ブログ

それだけ腸内細菌と脳の成長には密接な関係があるということです。

 

○自閉スペクトラム症(ASD)と腸内フローラ

ASDは一般的には、遺伝子異常や毒素、免疫異常、腸内細菌の異常などが要因と考えられています。

私の経験上では、胎児期・出産時のトラブルがあった方(かつ、親御さんのどちらかにも原始反射残存がある)が多いような印象です。

 

帝王切開でも鉗子を使った際に無理やり引き出されたとかで生じている可能性も考えています。

(実際にどのように帝王切開し、生まれてきたかは見れないので推測の域は出ないですが、、、少々グロテスクですが帝王切開の動画→苦手な方はオススメしません

 

ASDのお子さんには、腹痛・腹部膨満感・便秘・下痢・嘔吐・嚥下困難などが多いことからも腸内の研究が進んでおり、

子供の腸内細菌は

胎児期における母親の食事、抗菌薬の使用、分娩方式(自然か帝王切開)

 

出生後には

母乳栄養か、抗菌薬の使用、食事の内容などにより変化するということがわかっています。

 

妊婦の抗菌薬の使用や帝王切開はASDのリスクを高める

逆に

母乳栄養はASDの発症リスクを下げるという報告もあります。(ADHDも似たような報告がある)

 

ASDのお子さんと健常児との腸内細菌の比較研究によると

ASDのお子さんには神経毒を産生する菌が多かったり

健常児より短鎖脂肪酸(酢酸・プロピオン酸・吉草酸)の濃度が低下しているという報告もあります。

 

では、ASDのお子さんは短鎖脂肪酸を含む食事を摂れば良い!と思うのですが

これらは経口摂取して吸収されるものではなく、食物繊維などを取ることで腸内の酵素などにより変換されてこそのものなのです。

 

つまり、ASD児には食べ物を短鎖脂肪酸に変換する腸機能が低下していると考えることができます。

腸機能が低下しているお子さんであれば、私は施術において迷走神経のアプローチを行います。

迷走神経とは、延髄から出る神経。

迷走神経(脳の下の方から各臓器へ伸びている)

 

読んで字の如し「迷う」ほど色々な部位へ分布している脳神経最大の分布領域がある神経です。

この神経は、内臓に伸びているため、ここをアプローチすることにより、内臓と脳の連結を強くすることが可能になります。

ここからは私の仮説ですが、迷走神経を施術することで食べ物を短鎖脂肪酸に変換しやすくなるのではと考えて行っております。

 

本題と無関係ですが施術を行うのにおいて、技術はもちろん重要なのですが、それに加えて、どういうイメージを持って行うか?もとても大事と思っています。

現に、迷走神経を介して脳と腸へアプローチすることで、便通だけでなく、落ち着きやパニックに改善が見られた方もいます。

 

食事療法・栄養療法ですこぶる改善が見られない方はこういった迷走神経へのアプローチという視点からお子さんの成長を考えてみるのも手かもしれません。

 

 

 

総合整体FUJIでは

原始反射統合アプローチ

ビジョン知育

といったお子さんの成長を促進する施術から

ロルフィングという

身体の不調を調える施術などを行っております。

 

外部リンク

京都嵯峨嵐山にある平成院(子供向け書道教室)